狂犬病予防事業
狂犬病ってどんな病気ですか?
「狂犬病ってどんな病気ですか?」
狂犬病は、狂犬病ウイルスによって引き起こされる人と動物の共通感染症で、犬をはじめとするほとんどの哺乳類が感染する病気です。
発症した動物に咬まれると、唾液を介して高い確率で感染します。
感染すると、脳や脊髄などさまざまな神経がおかされ、異常な興奮状態や痙攣などの症状を引き起こします。
また、のどの筋肉が痙攣して水を飲みたくても飲めない、まるで水を恐れているかのように見えるために、恐水症とも呼ばれています。
感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は、咬まれた部位から脳までの距離やウイルス量によって異なりますが、発症した場合の死亡率は人でも動物でも100%ととても恐い病気です。
日本での狂犬病の発生はありますか?
日本での狂犬病の発生は1957年(昭和32年)以降認められていません。
しかし、世界では 、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ地域の多くの国で、犬や家畜そして野生動物に狂犬病が発生しており、感染動物に噛まれた人のうち、年間3万~5万人が命を落としています。
厚生労働省「狂犬病発生状況」をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/pdf/03.pdf
狂犬病の予防法は?
唯一の予防方法は、ワクチン予防接種で発症を未然に防ぐことです。
日本では、狂犬病予防法に基づき、飼主が市町村に犬を登録し、年1回予防接種を受けることを義務つけています。
また、動物検疫所では、輸入動物のうち、狂犬病に感染する可能性の高い犬、猫、キツネ、スカンク、アライグマについて検疫を行い、狂犬病の上陸を防いでいます。
日本で狂犬病が発生する危険性はありますか?
日本での狂犬病の発生は40年以上ありませんが、近年、検疫対象外の輸入動物の数や種類が多くなってきていることから決して発症の心配がないとは言えません。
狂犬病の予防接種は毎年1回必要ですか?
狂犬病の予防注射は毎年打ってこそ免疫は衰えず、確実なものとなります。手間がかかるようでも、年に1回の予防注射を怠ってはいけません(狂犬病予防法第4条)
予防注射を受けさせると注射済票が交付されます。注射済票を飼い犬に装着することは、法律で義務づけられています(狂犬病予防法第5条)
狂犬病予防注射を受けさせなかった場合、また、飼い犬に注射済票を装着しなかった場合は、20万円以下の罰金を科せられることがあります(狂犬病予防法第27条)
狂犬病以外の人と動物の共通感染症
厚生労働省「動物由来感染症ハンドブック」をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000747959.pdf